ナイキ大中国区の利益増加幅は減速&Nbsp;スポーツ用品業が集団で冬を越す

スポーツ用品業界は一般的に不景気で、風雨が来そうな態勢を呈している。ナイキ2012年度第1四半期(2011年6月から8月)の業績が発表され、大中国区の収入は前年同期比15%増加し、税前利益は前年同期比4%増加し、そのうち税前利益の増加幅はナイキ大中国区の最近の5四半期以来の最低を記録した。また、ナイキ社のグローバル在庫額は前年同期比41%増の31億ドルに達した。

2012年度第1四半期、ナイキ大中国区の靴類と運動装備の収入はいずれも2桁の増加を実現し、そのうち靴類の収入は3.14億ドルで、前年同期比28%増加し、運動装備の収入は0.37億ドルで、前年同期比16%増加した。しかし、衣料品収入は前年同期比3%減の1.77億ドル、前年度同期は1.82億ドルだった。

ナイキの収入総額は5.28億ドルで、前年同期比15%増加し、税前利益は1.71億ドルで、前年同期比4%増加したが、過去4四半期のナイキ大中国区の税前利益の増加幅はそれぞれ10%、39%、21%、21%で、ナイキの2012年度第1四半期の税前利益の増加幅は新低を記録した。

市場オブザーバーの馬岡氏は記者に対し、「ナイキ大中国区の収入は依然として増加傾向にあり、ナイキの新規開店数が少なくないことにある」と話した。大量に新しい店を開くことで、営業収入の増加をもたらすことができるが、国内で日増しに上昇している賃金と賃貸料はナイキの販売コストを増加させ、税前利益の増加幅を減速させた。

ナイキの2012年度第1四半期の粗利率は44.3%で、前年同期は47.0%で2.7ポイント減少した。ナイキは製品コストの上昇に加え、割引製品が総収入に占める割合の増加で全体の粗利率が低下したと説明した。

ナイキは現在、2008~2009年の在庫額の大幅な増加に直面しており、ナイキ2012年度第1四半期全体ストック金額は31.07億ドルに達し、前年同期比41%増加した。この在庫額は2006年度以来の過去の在庫額に比べて最高水準にある。

馬岡氏は、中国市場を例にとると、ナイキは最近、製品の価格を約8%上昇し、この上昇幅は国内ブランドに比べて大きくないが、消費者のナイキ製品購入の積極性に影響し、在庫数の増加を促していると指摘した。

また、中国スポーツ用品業界は過去10年間の平均年間30%前後の高速成長を経て、調整の関門を歩んできた。

馬岡氏によると、多くの店の存在は、各ブランドの収入を高めると同時に、大量の在庫を増加させ、現在、ナイキは再び在庫金額が大幅に増加している。ナイキが割引の形で在庫を整理すれば、他のブランドの市場を占領するに違いない。他のブランドは割引に従わなければならず、市場全体に連鎖的な反応が現れるだろう。来年のスポーツ用品市場の見通しは楽観的ではない。